納豆のうんちく話

「あのネバネバが苦手、匂いがいや」と顔をしかめる人も多い納豆。しかし健康への意識が益々高まってきた近年、「納豆は体に良い」と言うことから毎日欠かさず食べる人も少なくありません。
私事ですが父は滋賀県生まれ。母は関東、食卓では父は納豆を食べません。匂いも嫌って居りました。自分は関東生まれなので母方。物心つく頃不思議に思いました。
何故関西の人達は納豆嫌いの人が多いのでしょうか。食文化の違いなのでしょうかね。納豆は原料の大豆に納豆菌を繁殖させて出来る発酵食品です。納豆菌は元々稲わらに住む微生物ですから、古来、稲作の副産物である生活用具を多く使っていた日本人の暮らしのそこここに納豆菌は生息していた事になります。納豆が日本でいつ頃生まれたかについては、はっきりと解っていないようですが、納豆は「大豆」と「ワラ」があれば出来ると言う事を考えると大豆や稲の栽培が始まった縄文時代の終わり以降ならいつでも納豆誕生の下地はあったと言えそうです。ちなみに現在販売されている納豆の殆どはワラの納豆菌ではなく、純粋栽培された納豆菌を使って製造しているようです。
ものの本によりますと納豆に纏わる伝説には、聖徳太子に始まって八幡太郎義家や加藤清正が登場するものなど様々ありますがいずれも煮豆を俵や苞(ツト、ワラで作られた入れ物、土地の産物)を馬の背に括り付けて置いたところ、煮豆が発酵して良いかおりになったと言うもの。とは言っても当時の人々は納豆菌の存在や発酵について知識があるわけではなく、馬の背に何気なく乗せた煮豆が、ワラ製の用具に住む納豆菌と馬の体温によって偶然発酵し、今でゆう納豆になったとゆうことでしょうか。
高い栄養価を持つ大豆を原料とした納豆は納豆菌が繁殖する為に作り出された多様な酵素や、発酵で生まれるビタミン類によって血栓溶解、整腸作用、消化作用、抗菌などなど私たちの体には有難い様々な働きをしてくれます。
驚くことに納豆菌は納豆1グラム中に10億以上も生きているそうです。特にビタミンk2と呼ばれる要素は他の発酵食品の数百倍にも上ると言われています。

私事ですが私は納豆を食べる前に100回以上かき混ぜます。その中に長ネギの刻み、オリーブオイル、プレンヨーグルトと生卵を入れて更にかき混ぜます。実に美味しいです。このところスーパーの納豆の値段も他の食品と同様じり高です。 嫌ですね。 話し遅れましたが納豆のネバネバはナットウキナーゼと言う成分で栄養価の宝庫です。

そろそろ夕飯の支度が整ったようです。 納豆のネリネリ準備を致しますのでこれにて失礼致します。    それではネリネリ!

                              文責 引田 紀廣